学習方法

失敗しない!プログラミング教室の習い事の選び方と注意点まとめ

プログラミングの習い事を解説する記事のアイキャッチ画像。背景は青色で、子どもがタブレット端末を使っている写真が挿入されている。
プログラミング教育に詳しくない主婦
プログラミング教育に詳しくない主婦

プログラミングの習い事って本当に必要なの?
どの教室を選べばいいの?
費用はどのくらいかかるの?
うちの子はついていける?

このような悩みに答える記事です。

この記事でわかること

  • プログラミング教室の習い事のメリット・デメリット
  • プログラミング教室の習い事の選び方・注意点
まる
まる

元システムエンジニアのまると申します。
小学生の娘2人の母親目線でプログラミング学習について発信しています。

習い事でプログラミングを始めるメリット

習い事でプログラミングを始めるメリット

プログラミングの習い事を始めるメリットは5点あります。幼少期から大人になるまで有効に使えるスキルが身につきます。

メリット1:ITスキルが身に付く

プログラミングの習い事を始めると、将来的に役立つITスキルが養われます。あらゆるサービスがデジタル化する現代社会では、日常生活を送るために最低限のITスキルが必須です。全国の小学校でも、デジタルデバイスを用いたICT教育が拡大しており、友達同士のコミュニケーションにおいても、基本的なITスキルが求められます。

また、プログラミング学習を通じて、デジタル領域に対する苦手意識が減少します。子ども向けプログラミング教室では年齢に応じたカリキュラムが組まれており、遊びながらプログラミングを学べます。「デジタルは楽しい」と子ども自身が認識できれば、IT技術自体を身近に感じられるでしょう。

メリット2:論理的思考力が向上する

プログラミングを学習すると論理的思考力が向上し、情報や知識を組み合わせて物事を体系的に考える力が培われます。コンピューターを思い通りに動かすためには、正しい手順で命令を組み立てる必要があります。この過程で、順序立てて考える力、原因と結果の関係を理解する力が自然と身につくでしょう。

論理的思考力が高まると、頭の中で考えていることを整理しやすくなり、発言に一貫性が生まれます。論理的思考力が高い子どもたちは、授業内容を受動的に理解するだけではなく、自ら思考を深められるでしょう。

メリット3:問題解決能力が養われる

プログラミングを学ぶ際に、バグやエラーを見つけて解決する過程で、問題発見能力や問題解決能力が身につきます。プログラミングでは「説明通りに操作したのにうまくいかない」というトラブルが頻繁に発生するため、試行錯誤を繰り返しながら解決策を見つける力が必要です。

問題解決能力は、学校だけではなく社会で活躍するためにも欠かせないスキルです。経験を知識や力に変え、成功に導くためには、問題の本質を理解し、適切な解決策を見つける能力が求められます。

メリット4:創造性や想像力が育まれる

プログラミングの習い事では、自分で設定した目標に向かう際に、想像力が培われます。オリジナルのゲームを作る、自分だけのアプリを開発する、ロボットに思い通りの動きをさせるなど、自分のアイデアを実現するためには何をすればいいか考える力が身につくでしょう。

多様な生き方が尊重される現代では、ライフプランを自分で考えて実行するための創造力が欠かせません。プログラミングを通じて、0から1を創出する経験を積むことで、将来の可能性が大きく広がります。

メリット5:将来のキャリアの選択肢が拡大する

プログラミングスキルを身につけると、大人になったときに将来のキャリアの選択肢が大幅に拡大します。IT業界はもちろん、製造業・金融業・医療業界など、あらゆる業界でIT人材の需要が高まっているだけでなく、プログラマーやシステムエンジニアだけでなく、データサイエンティスト、AIエンジニア、ゲームクリエイターなど、魅力的な職業が数多く存在します。

また、プログラミングスキルがあると、副業や起業の可能性も広がるでしょう。フリーランスとして働く、自分のサービスを開発するなど、多様な働き方が選択できるようになります。

習い事でプログラミングを始めるデメリット

習い事でプログラミングを始めるデメリット

習い事でプログラミングを始めるデメリットは4点あります。デメリットを知らずにプログラミング学習を進めてしまうと、子どもがつまずくリスクが上がるので、確認しておきましょう。

デメリット1:コストがかかる

プログラミング教室の最大のデメリットは、費用の高さです。一般的な子ども向けプログラミング教室では、入会金が10,000円から15,000円程度、月謝は月4回のコースで10,000円から25,000円程度が相場となっています。

ロボットを動かすプログラミング教室の場合は、教材費が1,000円から60,000円程度かかる場合があります。その他にも、教室運営費やパソコンのレンタル料など、別途費用がかかるケースもあるため、習い事を始める前にリサーチしておくと良いでしょう。

教室の形式

入会金

教材費(PCレンタル代は除く)

月謝(月4回程度)

対面

10,000~20,000円

0~2,000円

10,000~25,000円

対面
(ロボット系)

10,000円 ~ 20,000円

30,000~70,000円
(初期ロボットキット代)

10,000~15,000円

オンライン

0~20,000円

0~2,000円

5,000~25,000円

デメリット2:学習環境を整備する必要がある

プログラミングの習い事を始める場合、自宅の学習環境を整える必要があります。予習・復習・宿題などが発生する教室では、パソコンの環境構築から見直す必要があるでしょう。回線が遅かったりパソコンのスペックが低かったりすると学習のスピード感が下がり、モチベーションの低下につながります。

また、プログラミング学習には集中できる環境も重要なので、学習スペースの確保も考慮する必要があります。

デメリット3:挫折してしまう可能性がある

プログラミング学習では、エラーやバグがよく発生するため、挫折してしまう可能性があります。特に、思い通りに動かない、解決策が見つからない場合は、子どもがやる気を失ってしまうかもしれません。実際に現場で働いているプロのプログラマーでも、毎日のようにバグやエラーと対峙しているため、子どもたちにとっては問題が解決できずストレスを抱える可能性があります。

また、教材を楽しむことが目的になり、実際のプログラミングスキルが身につかない場合もあります。ゲーム感覚で楽しめる教材が多い分、遊ぶだけで終わってしまうリスクもあるでしょう。

デメリット4:デバイス依存のリスクがある

プログラミング学習では、パソコンやタブレットなどを長時間使用するため、デバイスへの依存が高まるリスクがあります。適切な使用時間の管理や、デバイス以外の活動とのバランスが重要です。

また、プログラミング学習に没頭するあまり、他の学習や遊び、運動などの時間が不足してしまう可能性もあります。バランスの取れた成長のためにも、プログラミング以外の活動を大切にしましょう。

プログラミングの習い事の選び方

プログラミングの習い事の選び方

実際にプログラミングの習い事を始める際の、選び方のポイントをお伝えします。

選び方1:受講形式

プログラミング教室には、対面(オフライン)型オンライン型の2つの受講形式があります。それぞれにメリット・デメリットがあるため、子どもの性格や家庭の状況に応じて選択しましょう。

対面型のメリット対面型のデメリット

⭕直接指導を受けられる
⭕同年代の仲間と一緒に学べる
⭕集中しやすい環境がある
⭕質問がしやすい

❌通学時間が必要
❌送迎の負担
❌地域により選択肢が限られる
❌費用が高い傾向

オンライン型のメリットオンライン型のデメリット

⭕時間効率が良い
⭕全国どこからでも受講可能
⭕費用が比較的安い
⭕個別指導が受けやすい

❌集中力の維持が困難
❌技術的なトラブルの可能性
❌同世代との交流が少ない

選び方2:カリキュラム

プログラミング教室のカリキュラムは、大きく分けて以下の3つのタイプがあります。

🔷 ビジュアル系
 ScratchやScratch Jr.などのビジュアルプログラミング言語を使用。
 ブロックを組み合わせてプログラムを作る。
 未就学児から小学生に適している。

🤖 ロボット系
 ロボットを組み立てて、プログラミングで動かす。
 工作が好きな子どもに適している。

💻 コード系
 実際のプログラミング言語(Python、JavaScriptなど)を学習。
 中学生以上や本格的に学びたい子どもに適している。

年齢別のおすすめカリキュラムは以下の通りです。

年齢

おすすめカリキュラム

学習内容

未就学児(3-6歳)

ビジュアル系・ロボット系

ブロック遊び、簡単なロボット操作

小学生(6-12歳)

Scratch、ロボット系

ゲーム制作、ロボットプログラミング

中学生(12-15歳)

コード系、Web制作

実際のプログラミング言語、アプリ開発

選び方3:教材の質と種類

プログラミング教室選びでは子どもの興味を引く魅力的な教材があると学習継続のモチベーションが保たれるため、教材の質と種類が重要です。

優良な教材の特徴は以下の通りです。

  • 年齢に適した難易度設定
  • 段階的にレベルアップできる構成
  • 視覚的に分かりやすいデザイン
  • 子どもが興味を持ちやすいテーマ(ゲーム、アニメーションなど)
  • 創造性を発揮できる自由度

ロボット系の教材では、実際にロボットを組み立てて動かすと、プログラミングの結果を物理的に確認できます。一方、ソフトウェア系の教材では、ゲームやアプリケーションを制作し、より実践的なプログラミングスキルを学べます。

選び方4:講師の質

プログラミング教室の講師の質は学習効果に直結します。良い講師の特徴として、以下の点が挙げられます。

  • 技術力:プログラミングの専門知識と実務経験を持っている
  • 指導力:子どもの理解度に応じた適切な指導ができる
  • コミュニケーション能力:子どもとの関係構築が上手で、質問しやすい雰囲気を作れる
  • 教育への情熱:子どもの成長に真摯に向き合う姿勢がある

現役のプログラマーやエンジニアが講師を務める教室では、より実践的で最新の技術を学べる可能性が高いです。一方、教育専門のインストラクターがいる教室では、子どもの発達段階に応じた適切な指導が期待できるでしょう。

選び方5:コストパフォーマンス

プログラミング教室選びでは、単純に料金が安いだけでなく、提供されるサービスの内容と費用のバランスを考慮するのが大切です。

コストパフォーマンスを評価する際のポイントは以下となります。

  • 授業時間と料金の比較
  • 教材費の内容と価格
  • 講師の質と指導体制
  • サポート体制(質問対応、振替制度等)
  • 兄弟割引や長期割引の有無

サポートの範囲や、割引の有無を参考にするのもおすすめです。

選び方6:口コミ・評判

実際に通っている生徒や保護者の口コミ・評判を見ると、公式サイトだけでは分からないリアルな情報を得られます。

口コミ・評判をチェックする際のポイントは以下の通りです。

  • 複数の情報源から情報を収集する
  • 具体的な体験談に注目する
  • ネガティブな意見も含めて総合的に判断する
  • お子さんの年齢や性格に近い事例を参考にする

通い始めてからのギャップを減らすために、しっかりチェックしておきましょう。

プログラミングの習い事を始めるときの注意点

プログラミングの習い事を始めるときの注意点

プログラミングの習い事を継続するために、心がけたいポイントを紹介します。

注意点1:学習目標を設定する

プログラミング学習を始める前に、明確な学習目標を設定しましょう。プログラミングの世界は奥が深く、学習内容に終わりがないため、事前に目標を決めた方がモチベーションを維持したまま勉強しやすくなります。

年齢別の目標設定例を紹介します。

年齢目標例
未就学児(3~6歳)
  • ロボットを指定された場所まで動かせるようになる
  • 簡単な命令カードを正しい順番に並べられる
  • 「もし〜なら」という条件を理解して使える
小学生(6~12歳)
  • Scratchで動くキャラクターを作れる
  • 自分オリジナルの簡単なゲームを完成させる
  • ジュニア・プログラミング検定Bronze(3級)~Gold(1級)に合格する
中学生(13~15歳)
  • Pythonでじゃんけんゲームを作れる
  • 自分の趣味に関するWebサイトを制作する
  • プログラミング能力検定レベル3~6に合格する

また、子ども自身が興味を持てる目標を設定するのが大事です。「好きなキャラクターのゲームを作る」「ロボットを思い通りに動かす」など、ワクワクする目標を一緒に考えましょう。

注意点2:休憩時間を十分に確保する

プログラミング学習では、パソコンやタブレットを長時間使用することが多いため、適切な休憩時間を確保しましょう。集中力の維持と健康管理の両面から、以下のような配慮が好ましいでしょう。

  • 50分学習したら10分休憩するなど、定期的な休憩を取る
  • 画面から目を離して、遠くを見る時間を作る
  • 適度に体を動かして、血行を促進する
  • 水分補給を忘れずに行う

また、プログラミング学習以外の活動とのバランスも重要です。運動、読書、友達との遊びなど、多様な経験を積めば、より豊かな人格形成につながるでしょう。

注意点3:長期的な視点で取り組む

プログラミングスキルの習得には時間がかかるため、長期的な視点で取り組むのが重要です。短期間で劇的な成果を求めるのではなく、継続的な学習を通じて着実にスキルを身につけましょう。

長期的な取り組みのポイントは以下の通りです。

  • 小さな成功体験を積み重ねる
  • 挫折を経験したときのサポート体制を整える
  • 学習の進捗を定期的に確認し、適切な調整を行う
  • 子どもの興味や関心の変化に柔軟に対応する

また、プログラミング学習は継続的な学習が重要です。一度覚えた内容も、使わないと忘れてしまうため、定期的な復習や実践的な活用を心がけましょう。

まとめ

まとめ

この記事では、プログラミングを習い事にするメリット・デメリットから、お子様に合った教室の選び方・注意点を解説しました。プログラミング学習は、これからの時代を生きる子供たちにとって、将来の可能性を大きく広げる力になります。

お子様自身が「楽しい!」と感じられる環境を見つけるのが大切です。多くの教室で無料体験が用意されているので、まずは気軽に試してみて、子どもにあった学びの場を探してみてくださいね。

  • この記事を書いた人
まる

まる

Webライターのまるです。 小学生の娘が2人います。 元SE(システムエンジニア)で応用情報技術者の資格を所持しています。 子どものプログラミング教育について発信中です。

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